アルパカログ

プログラミングとマネジメントがメインです。時々エモいのも書きます。

意識が低い人のための生存戦略

新しい年度が始まり、SNS上では「○○にチャレンジします!」といった意気込みがよく見られるようになりました。4月の風物詩ですね。「やります!」と宣言した人のうち、何割が実際に「やった」人になるのでしょうか。私は「やります!」よりも「やった」と言える人に憧れます。「やる」と心の中で思ったならッ!その時すでに行動は終わっているんだッ!

仕事が大好きで寝食忘れて仕事したいという人は少ないと思います。口には出さないものの、働かなくていいのなら働きたくないという人が大半でしょうし、ソフトウェアエンジニアの三大美徳には「怠惰」があるので、ソフトウェアエンジニアは全員そうでしょう。私はそうです。

「AIに仕事を奪われる」というフレーズはもはや聞き飽き、「だったら早く仕事を代わってくれよ」と思いつつも、実際に労働から解放されるにはまだ時間がかかるでしょう。それまで私のように意識が低い人でも、この先生きのこるためにどうするかというのは、ある程度考えておかなければなりません。前置きが長くなりましたが、「意識が低い人のための生存戦略」というテーマで私なりの考えを述べてみたいと思います。

意識が低い人のための生存戦略

労働市場における価値は、「何ができるか」というスキルと、「どのくらいできるか」というレベルによって評価されます。「日本語ができる」というと、多くの日本人にとって当たり前であまり価値がないように見えますが、以前、くら寿司の謝罪文が添削されて話題になり、その見事さに驚いた方も多いように、ありふれたスキルでもレベルが高ければ貴重になります。

プログラミングを例にとってみると、プログラミングは義務教育に盛り込まれようとしており、プログラミングができる人はこれから先、珍しい存在ではなくなります。もちろん、義務教育でスペシャリストになれるのであれば、日本人はみんな英語のスペシャリストになっているはずで、全くそんな事実はありません。しかし、プログラミングができるという価値は確実に下がるでしょう。このとき私たちが取りうる戦略として、次の2つが考えられます。

  1. レベルを上げてプログラミングで勝負する
  2. プログラミング以外のスキルを獲得して総合力で勝負する

前者は、謝罪文添削の例でも挙げたように想像しやすいです。後者は、例えばプログラミングと英語、プログラミングとマネジメントといったように、複数のスキルの掛け算で価値を高めていこうというものです(下図)。

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複数のスキルの掛け算で価値を高める

どちらの戦略にもメリット・デメリットが思い浮かびます。ここで思い出して欲しいのは「私たちは意識が低い」ということです。意識が低いので、これまでのスキルと努力を無駄にしたくはありません。ある日、あなたのスキルはAIに取って代わられ無価値になりました、なんてことは避けたい。人だけでなくAIも相手に戦わなければならないなんて、なんてたいへんな時代でしょう。

実は私はAIエンジニアの端くれですが、ここだけの話、今のAIは翻訳や分類みたいな単純なタスクは得意ですが、「行間を読む」みたいに人としての背景や文化ありきのような複雑なタスクは苦手です。まあ、人間でも行間どころか文意すら読めない人はいますね。それはさておき、AIに奪われるまで猶予がある仕事は、「人と人」というのが1つのキーワードになりそうです。

ここまでの話をまとめると、

  1. 今持っているスキルを活かしつつ
  2. 「人と人」がキーワードとなるスキルを新たに獲得し
  3. 複数のスキルで価値を高めていく

というのが良さそうです。例えば、プログラミングと英会話、プログラミングとマネジメント、プログラミングとカスタマーサポートとか。みなさんも思いつきますね?

ここまでで戦略は固まりました。が、重大な問題が1つ残っています。それは、新しいことを始めるのはめんどくさい、ということです。必要性は理解しても、好きでもないし興味もないことを始めるなんて、無理があるように思えます。どうやって始め、継続すれば良いでしょうか?次にそれを述べたいと思います。

好きでもないし興味もないことのはじめかた

まず、「いつ始めるか」について。私たちにとって「いつやるか?」の答えは「今でしょ!」ではありません。私のオススメはオンデマンドです。つまり、英語を勉強するのは海外出張が決まってからで良いということです。

英語を例に挙げますが、英語を勉強する目的って何でしょう?それはコミュニケーションのためだと思います。しかし、私を含め、多くの孤独を愛する人たちは、そもそも他者と積極的にコミュニケーションを取りたいという欲求がありません。これは英語以前の問題です。つまり何が言いたいかというと、目的がないうちは始めるモチベーションがない、だから必要になってから始めるで良いと思うわけです。

さて、いよいよ海外出張が決まりました。英語を勉強する目的ができたというわけです。次に重要なのは、「どうやって継続するか」です。好きでないことに限らず、あらゆることを継続するには、習慣化してしまうのがオススメです。習慣化のコツについて、けんすうさんは自身のnoteでこう書かれています。

例えば「鼻を触ってください」と言われたら、ほとんどの人が鼻を触れるらしいんですね。なぜかと言うと、自分の鼻を触るという行為は簡単すぎて、挫折するのが難しいからです。

習慣もそれと同じにしてしまうのがいいのです。

つまり挫折するのが難しいほど小さなタスクにしてしまい、それを毎日続けることから始めるのです。

これならなんだかできる気がします。毎日英語のことを考える、できるようになったら英単語を見る、英語のリスニングをやってみる、といった具合に。

私からのもうひとつは、「なかなか踏み出せない最初の第一歩に大きな価値がある」というのを、知ってほしいということです。実際私は8月に初の海外出張が控えているのですが、それが決まってから、今まで避けてきたオンライン英会話を始めました。英語以前にコミュニケーションが好きではなく「何を話せばええんや...」という状態だったのですが、「必要だから」と感情をねじ伏せてやってみた結果、得られた情報量が非常に多い一歩だったと感じています。

何かを始めるときの最初の一歩は誰でもためらいます。年齢を重ねるとなおさらです。しかし、冒頭でも触れたとおり、「やります!」よりも「やった」と言える方がかっこいいです。この小さな「やった」の積み重ねが、あるとき "Connecting the dots" のようにつながり、自分だけのキャリアを形成するのかなと、個人的には思っています。答え合わせは10年後とかになるでしょうから、「思っている」以上のことは言えないのですが、何か少しでもみなさんにとって気づきとなることがあれば幸いです。